リフォーム工事の実情

2011/07/30 - 大工が覗いたイギリス




ロンドン近郊の一般的な住宅のリフォーム中の御宅です。
要望はキッチンスペースを増築してダイニングキッチンにして屋根裏に個室を設けたいということで、まずは建築家に建築規制をクリアするような設計をしてもらい、行政の許可を得て、つぎにビルダーに工事見積もりを依頼して工事を着工します。ここで言うビルダーとは建物本体の構造を扱ういわば大工さんの様な仕事をする工事店を意味します。オーナーは自らホームセンターなどで気に入ったキッチンやシャワールーム、タイルなどの資材を自分の責任で数量や仕様を決めて購入しその取り付け施工者を探さなけれなりません、選択肢は自らの施工、資材購入店の指定業者、ビルダーや建築家の紹介などでそのなから選択しますが工事全体の責任は施工者自らにあり、各工事店はあくまでも自分の受け持った単体の施工をするだけです。その為にキッチンセットは設置されていながら床のタイルが貼られていないまま数ヶ月も過ごさなければならないことも受け容れる寛容さを求められます。
シャワールームはできてもドアの塗装は黙ていては誰もしてくれず、自ら塗ることが一般的になっているようです。
この御宅のように増築や屋根の形を変えると言った外観の変更はなかなか行政の許可を得られにくく、特に通りに面した部分は現状の景観を維持する義務がある為なかなか認められませんが、都市とその近郊のでは行政も認めざるを得ないこともあり数百年間守り抜いてきた景観の維持位義よりも個人の自由度が重要視されるようにも変わってきているようです。

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