本州出身のKさんご夫妻が子育てに選んだのは、自然豊かで市街地にも程近い、北の嵐山と呼ばれるエリア。三角屋根や薪ストーブなど、藤井工務店がつくる家の雰囲気に惹かれて依頼しました。
家族ごとのライフスタイルを大切にした家づくりがモットーの藤井工務店。Kさんの土地の場合、眺望を生かして2階リビングにする方法もありましたが、お子さんが小さいうちの暮らしやすさ、大きくなっても帰宅してすぐに顔を合わせられる生活を優先。代わりに家族で使えるフリースペースを2階につくりました。窓の向こうには嵐山が広がり、「とても静かで、ただ緑を眺めているだけでも和みます。私が読書をしていると、子どもも自分で絵本を持ってくるんですよ」とご主人。広めの玄関と大容量の外物置は、趣味であるキャンプやスノーボードの道具を管理・収納するのに打ってつけです。木々が生い茂る北西方向には各階にデッキスペースを設け、天気がいい日にゴザを敷き、食事を取ったりもしているそう。何とも楽しげな暮らしが目に浮かびます。
「間口が狭く奥行きのある敷地、しかも建ぺい率も少ない中で、いろいろ工夫して考えてくださって、藤井さんには本当に感謝しています」とご主人。
さわさわと木の葉が立てる音や、室内を抜ける涼しい風が気持ちよく、「まるで別荘で過ごしているような気分になるんですよ」と話す奥さんの言葉が、自然を取り入れた大らかな暮らしの豊かさを物語っていました。
2階のデッキスペース。屋根があるので、活用の幅が広い
太陽の光を浴びて輝く緑の風景が、キッチンのシンクに立ったときに見られるという贅沢
周囲の景観に溶け込むKさん宅。 アプローチを兼ねたカーポートは、薪も置ける広さを確保
視線が縦横に抜ける構造現しの空間。冬は、薪ストーブの暖気が吹き抜けを介して家全体に行き渡る
玄関。テントやスノーボードウェアを乾かせるよう物干竿を設置。冬は床暖房も入るので靴もよく乾く
2階からリビングを見下ろす。家の真ん中にある吹き抜けは、家に一体感をもたらし、どこにいても家族を近くに感じられる
この家の特等席であるフリースペースは、昼夜、季節を問わず落ち着く空間